この記事では2024年発売予定の軽自動車EV「N-VAN e:」の概要、航続距離など現時点で分かっている情報を紹介しています。また、価格や電費などについても予想しています。
「N-VAN e:」概要
2023年9月28日、ホンダは2024年春に発売予定の軽自動車EVモデル「N-VAN e:」の一部情報を公開しました。
「N-VAN e:」はホンダの軽自動車「N-BOX」をベースとした軽貨物車「N-VAN」のEVバージョンです。「N-VAN」の特徴である商用車としての積載性はEVモデルでも同じく実現しています。「N-VAN e:」では荷室のフロア下に搭載するバッテリーを薄型化、床はフラットで低く、天井を高くすることで、広く大容量な荷室空間を確保しています。
2023年よりホンダは「N-VAN e:」のプロトタイプを使用した実用性検証を開始しています。商用車ということで、商品配送における実用航続距離、走行性能、バッテリーの信頼性や充電プロセスなどの実用性検証を行い、発売に向けて準備を進めている段階とのことです。
「N-VAN e:」の航続距離・電費は?
「N-VAN e:」に搭載されるバッテリー容量などの詳細はアナウンスされていませんが、航続距離についてはWLTCモードで210km以上を目標にしていると発表されています。
参考までに、既に販売されている軽自動車EVモデル「サクラ」は、バッテリー総電力量20kWh、航続距離はWLTCモードで最大180kmです。それを考慮すると、「N-VAN e:」には25-30kWh程度のバッテリーが搭載されると予想されます。
一般的に小型バッテリー・軽量ボディを採用するEVモデルの電費効率は優れており、日産「サクラ」の電費はWLTCモードで9km/kWhです。
仮に「N-VAN e:」の航続距離が210kmちょうどだったとして、電費が9km/kWhであれば搭載されるバッテリー総電力量は23.3kWhということになります。
また、もしバッテリー総電力量が30kWhだったとすると電費は7km/kWhとなり、「サクラ」と比べて電費効率はそこまで優れていない、ということになりますね。
「N-VAN e:」の価格・発売日
「N-VAN e:」の発売日は2024年春を予定しています。ホンダは「N-VAN e:」のプロトタイプを使用した実用性検証を開始しており、また10月に開催される「JAPAN MOBILITY SHOW 2023(東京ビックサイト)」では、プロトタイプ車両の展示を予定しています。
グレードはスタンダードモデルの「e: L4」、仕事にもレジャーにも使える「e: FUN」、助手席側シートをなくし、積載性と乗降しやすさを高めたモデル「e: L2」がラインナップされます。
今回の発表では価格についてはアナウンスされていません。ちなみに従来のガソリンモデルの「N-VAN」は税込1,337,600円~1,959,100円となっています。また、既に販売されている軽自動車EVモデル「サクラ」は2,548,700円〜です。(CEV補助金を活用した場合、約200万円〜)
搭載されるバッテリー容量にもよりますが、「N-VAN e:」は商用車モデルであり、「サクラ」よりかは多少安価になるかもしれません。ベースグレードで200万円程度から、そしてCEV補助金利用で実質150万円ほどからとなれば、かなり安価なEVとして人気が出るように思います。
安価なEVモデルというと、トヨタが販売する超小型EV「シーポッド」はバッテリー総電力量9.06kWhで、税込1,650,000円〜となっています。
それを考慮すると、「N-VAN e:」に搭載されるバッテリー容量が25-30kWh程度であれば、ベースグレードで220万円以上してもおかしくはない価格設定かもしれません。
「N-VAN e:」は2024年春に発売を予定しているため、近々詳細情報が発表されるかと思います。