この記事ではマツダ・NDロードスターの次期型となる「NEロードスター」の発売情報・予想を紹介しています。
なお、発売情報については次期型ロードスターのマツダへのインタビュー内容を基に解説しています。
・ユーロ7による影響を調査中(電動化を検討していること)
・軽量コンセプトを継続していきたいこと
現時点では次期型ロードスターの正式な販売情報についてはアナウンスされていません。ただし、マツダへのインタビューにて、次期型ロードスターについてのビジョンが語られています。
マツダの取締役専務執行役員である青山裕大氏はインタビューにて将来的にもロードスターを継続していく旨を説明しています。
The MX-5 is an icon in the Mazda product lineup and we have a lot of promise with our current MX-5 owners spread all over the world, so we will continue our MX-5 in the future
「ロードスターはマツダの商品ラインアップの中でも象徴的な存在であり、現在世界中に広がるロードスターオーナーと多くの約束を交わしているので、今後もMX-5を続けていくつもりだ」と述べています。
また、名称についても未定です。ロードスターの形式は1代目ではNA系、2代目はNB系、3代目はNC系、そして現行の4代目はND系となっています。ここではその流れで次期型ロードスターをNE系と呼んでいます。
2代目:NB系(1998年-2005年)
3代目:NC系(2005年-2015年)
4代目:ND系(2015年-)
新型ロードスターは2026年に登場の可能性
オーストラリアのカーメディア「whichcar」は、マツダへのインタビュー情報から、新型「NEロードスター」は2026年に登場すると予想し、またこれまでの純粋なガソリンエンジンではなく電動化されて登場する可能性について説明しています。さらに、新型ロードスターのデザインについても触れています。
デザイン予想
マツダのチーフデザイナー、玉谷聡氏は新型ロードスターはマツダが公開した「ビジョンスタディモデル」からインスピレーションを受けたデザインになる可能性がある、としています。
「ビジョンスタディモデル」は2022年11月22日にマツダが「中期経営計画のアップデートおよび2030年の経営方針について」内で発表したコンセプトモデルです。「ビジョンスタディモデル」は最近のEVのようなデザインを持った2ドアクーペですね。あくまでコンセプトモデルですが、次期型ロードスターはこれにインスピレーションを受けたデザインになる可能性があります。
エンジン予想
最も注目される搭載エンジンについてもマツダから言及されています。
青山裕大氏は新型ロードスターが、2025年7月から施行される予定のユーロ 7排出ガス規制の導入と重なる可能性が高いことについて述べています。
It should be also heavily triggered by the implementation of the new legislation that was recently announced for stage seven in Europe, So the contents of stage seven we are still investigating, but it will affect our MX-5 at the time.
「また、先日発表されたヨーロッパでのステージ7に関する新しい法律の施行が大きな引き金となるはずです。 ステージ7の内容についてはまだ調査中ですが、ロードスターにも影響が出るでしょう。」
次期排出ガス基準「ユーロ7」の規制案ですが、純粋なガソリンエンジン車では対応困難な内容となっています。マツダは現時点で搭載するエンジンを確定していませんが、次期型ロードスターはハイブリッドもしくはプラグインハイブリッド(PHEV)になる可能性が高いです。
純粋なガソリンエンジンを搭載したロードスターはND系が最終になる可能性が非常に高いということになります。
また、青山裕大氏は次期型ロードスターが長年培ってきた軽量化の思想を継承するために、可能な限り軽量化を図ることが課題であると述べています。(現行NDロードスターの車重はグレードによるが1,000kg程度)
ユーロ7によって電動化は避けられない状況かと思いますが、それでもマツダは軽量であるロードスターを継続するために模索しているといった状況です。
発売時期予想
上記で述べたように、次期型「NEロードスター」の発売時期は2026年と予想されています。
NDロードスターは2015年から販売されており、モデルチェンジのタイミングとしては10年程度が目安となります。(NCロードスターの販売期間は2005年-2015年だった)
また、ユーロ7の施行が2025年7月を予定しているため、規制に合わせたエンジンを開発し、新型発表するのは2025年後半〜2026年というのが妥当な予想かと思います。
価格予想
まず、現行NDロードスターの価格は最安モデルで税込2,689,500円〜となっています。次期型「NEロードスター」ですが、ユーロ7規制対応、電動化などにより価格は上昇するでしょう。例えばハイブリッド化では50万円程度、PHEV化では100万円単位での価格上昇もあり得ます。
あくまで参考としてですが、「CX-60」のガソリンモデルが3,217,500円に対し、「CX-60」のPHEVモデルは5,390,000円と、2,172,500円の価格差があります。(どちらもS Package 4WDモデルでの比較)
次期型NEロードスターですが、最安モデルで少なくとも300〜350万円以上になる可能性があるかと思います。
マニュアルトランスミッションは継続?
これまでマニュアルトランスミッションを採用しているロードスターですが、電動化によってマニュアルトランスミッション廃止の可能性が出てきます。
ストロングハイブリッドモデルにおいてはマニュアルトランスミッションとの相性が悪く、基本的にはATのみが採用されます。
ただし、例えば「マツダ3」のようなマイルドハイブリッドにおいてはMTも採用されています。とはいえマイルドハイブリッドではユーロ7に対応できるのかといった問題があり、PHEV化などされるとなると、やはりロードスターのマニュアルトランスミッション継続は難しい状況です。
ただロードスターにはMTを期待したいところですね。ロードスターが軽量、オープン、そしてMTであることは必須といってもいい条件だと思います。
NDを買っておいた方がいいかも
次期型ロードスターが継続して販売されていくのは嬉しいですが、ロードスターが本来持った特徴を味わうのであれば現行モデルがいいかと思います。
電動化によって今のような軽量性が失われ、またMTがラインナップされない可能性もあります。価格の上昇も避けられないでしょう。
現行NDロードスターは最安モデルで税込2,689,500円〜とスポーツカーとしては非常に安価です。所有できる環境があれば手に入れておきたいところです。