輸入車コンパクトスポーツカー(ハッチバック)の中でも、アバルトとBMWミニは大きな魅力があります。
それぞれの特徴、違いから、どちらが良いかを比較してみたいと思います。
アバルト595とは
フィアット500をベースにカスタムされたモデルです。
当初、通常モデルをアバルト500と呼んでいましたが、マイナーチェンジで全グレードが、アバルト595に統一されました。
その他、アバルトにはオープンカーの124スパイダーもありますが、この記事では595を比較モデルにします。
BMWミニとは
イギリスの名車、ミニを販売していたローバーを、BMWが傘下に収め生産・販売を始めました。その為、今はドイツ車となっています。
初代ミニは2001年から販売されており、2020年現在では3代目までモデルチェンジがされています。クーパー、クーパーS、JCWなど様々なグレードが存在します。
ミニミニ大作戦という映画でこのBMWミニが使われており、ミニ好きなら見ておきたい映画です。
【映画】ミニミニ大作戦に出てくる車種、ミニクーパーのモデルは?The Italian Job
メーカーの違い
アバルト
アバルト(フィアット)はイタリアのメーカーです。
アバルトはかなりイタリア色が強く、イタ車好きにはピッタリです。
小型車ながらヤンチャなスタイルで、街中ではかなり目立ちます。
雰囲気・サウンドを楽しめるクルマです。
ミニ
現在のミニはBMW生産なので、ドイツ車です。クラシック・ミニの時代とは印象もかなり違い、別物という感じ。モデルチェンジが行われるたびにサイズは大きくなり、”ミニ”なサイズではなくなってきていますね。パワーについては後述しますが、上位グレードは結構速いです。ドイツ車らしい、しっかりとしたクルマに仕上がっていると思います。
また、コンバーチブル、クーペ、クロスオーバーなど様々なモデルがあるのでライフスタイルに合わせてチョイスできますね。
サイズの違い
アバルト595
初代
全長:3,655mm
全幅:1,625mm
全高:1,515mm
2代目
全長:3,660mm
全幅:1,625mm
全高:1,505mm
BMWミニ
いずれもクーパーS
初代 R53
全長:3,650mm
全幅:1,690mm
全高:1,455mm
2代目 R56
全長:3,740mm
全幅:1,685mm
全高:1,430mm
3代目 F56
全長:3,835mm
全幅:1,725mm
全高:1,430mm
アバルトはフェイスリフト後も大きくサイズは変わらないですね。
一方ミニですが、モデルチェンジ毎にサイズが大きくなっています。
馬力の違い
アバルト595
初代コンペティツィオーネ
160ps
2代目コンペティツィオーネ
180ps
BMWミニ
初代クーパーS(R53)
170ps
2代目クーパーS(R56)
184ps
2代目ジョン・クーパー・ワークス(R56)
211ps
3代目クーパーS(F56)
192ps
2代目ジョン・クーパー・ワークス(F56)
231ps
ミニはクーパーSもしくはJCWモデルで比較します。
初代を除き、ミニの方が最高出力が高いですね。特にJCWモデルに関しては200psを超えています。
アバルトですが最高で180psとなっています。、ECUチューンなどで馬力を上げること自体は可能です。カスタムで楽しむのも一つの手ですね。
バリエーション
アバルト595
595は基本モデルのハッチバックタイプと、オープンタイプの595Cがあります。595Cはソフトトップになっており、上部だけがオープンする仕組みです。完全なオープンカーではないですが、オシャレでとてもいいですね。
BMWミニ
ミニは様々なスタイルがあります。
ハッチバック、クーペ、ロードスター、クロスオーバーなどがあります。クラブマンというエステートタイプのモデルまでラインアップされています。
トランスミッション
アバルト595
595では5速マニュアルかATを選択できます。
ATですが、シングルクラッチトランスミッション(MTA)なので、スポーティな走りが楽しめます。最近のスポーツカーだとDCT(デュアルクラッチトランスミッション)が多いですが、個人的にはこのシングルクラッチが好きです。
より、MTに近いダイレクトな操作感が楽しめます。
実際に595のMTAを試乗しましたが、パドルシフトで楽なのに爽快感のあるドライブを楽しめました。
BMWミニ
BMWミニもマニュアルかATを選択できます。
これまでは通常のATでしたが、途中から7速DCTへと変更されています。
DCTであれば、こちらもスポーツ走行を楽しめるでしょう。上ではシングルクラッチが好みと書きましたが、性能としてはDCTの方が良いでしょう。
アバルト・ミニどちらでも個人的にはマニュアルで操りたいところです。この時代でも積極的にMT設定をしてくれるのはありがたいですね。また、ATですが、MTAもしくはDCTであれば、普段は楽に運転して、スポーツ走行したい時にはパドルシフトで操るといった楽しみ方もできますね。
エキゾーストサウンド
アバルト595
純正オプションのレコルトモンツァですが、いい音します。アバルトには装着必須だと思います。
また、以下の記事ではアフターファイアーの出し方について紹介していますが、カスタムすることで相当なサウンドに変わります。
アフターファイアの出し方 アバルト595/124スパイダー Pops and Bangs
BMW ミニ
こちらの記事でエキゾーストサウンドの紹介をしています。クーパーS、JCWはかなりのサウンドを奏でます。アフターファイアー音が凄まじいです。
BMW ミニのアフターファイアがヤバイ!Pops and Bangs サウンド/バブリング
他の選択肢(車種)
124スパイダー
こちらは2ドアオープンカーなのでハッチバックとの比較ではないですが、同じアバルトのラインナップとして挙げます。
マツダのロードスターをベースに作られたモデルで、 FR・オープン・MTが選べる今では数少ないクルマです。
純粋なイタリアンカーではないですが、FRの自然なハンドリングが魅力です。595はフィアット500がベースの為、クルマ自体は乗車姿勢の高い普通のハッチバックです。
ピュアスポーツ感を味わうなら124スパイダーも良い選択肢でしょう。
クラシック・ミニ
イギリス時代のミニ。年式もかなり古くなってきているのでメンテナンス面では不安もあるかもしれません。しかし、クラシック・ミニ専門店があるので状態の良い個体を選ぶこともできるでしょう。
その他
BMW 2シリーズ
アウディ S1
メルセデス・ベンツ Aクラス AMG
ポルシェ ボクスター、ケイマン
など
コンパクトカーの範囲を超えていますが、ドイツ勢のクルマたち。予算は多めに必要になるでしょうが、より本格的なスポーツカーとなり、もっとパワーが欲しいという場合にはいいかもです。
結論、どっちが買い?
正直、アバルト・ミニどちらも大好きです。パフォーマンスも重要だと思いますが、直感的な部分、デザインや雰囲気的なところで決めてもいいかもしれません。
私としては、パフォーマンスを優先順位高くするならミニ、イタリアンの雰囲気を味わいたい、人とは違った車に乗りたい場合は595になりますね。特に目立つのはアバルト595だと思います。
アバルト
イタリアンでオシャレ、街中でも目立つ、レコルトモンツァのサウンドが良い
ミニ
クロスオーバー、クラブマンなどバリエーションが多い
パフォーマンス重視ならミニが良い
中古車
アバルトに関しては初代とフェイスリフト後、どちらのモデルでもいいと思います。
ミニですが、初代は少し古すぎるので、2代目以降をオススメします。
以下、MT・40,000km以下で絞ってみました。
アバルト595の中古車
コンペティツィオーネ
安いもので、190万円ほどから販売されています。
270万円ほどからフェイスリフト後のモデルも販売されています。認定中古車もあり、相当程度の良い車両が狙えそうですね。
BMWミニの中古車
こちら、2代目ミニですが、クーパーSで、100万円ほどから、JCWは150万円から販売されています。新しくても2013年式なので、メンテナンスに幾らかの資金が必要になるかもしれません。
そしてミニの3代目。
クーパーSで180万円前後〜、JCWは300万円程度から販売されています。F56のサイズに問題がない方にはオススメです。程度もよく、認定中古車も選べますね。