フェラーリ・458にMT仕様はある?
2009年から2015年まで販売されていたフェラーリ458ですが、生産されたのは7速DCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)仕様のみです。 フェラーリでは先代のF430まではマニュアルトランスミッションを設定していましたが、458以降のモデルにマニュアルトランスミッション仕様はありません。 今後もEV化が進むことなどもあり、MT設定がされることはないでしょう。
F430のMTについて
F430は2004年から2009年まで販売されていたモデルです。エンジンはV型8気筒4,308cc、最高出力は490PSです。 トランスミッションはF1マチックと呼ばれる6速セミATと、6速MTが選択できました。 以下にクーペとスパイダーモデルの中古車販売状況を記載していますが、記事を書いている時点で6速MTモデルは 1台もありませんでした。たまにMT仕様が販売されていることもありますが、それだけ希少・人気だということですね。
F430クーペ
F430スパイダー
フェラーリ・カリフォルニアにもMT仕様が?
2008年に登場したフェラーリ・カリフォルニアですが、実はこのモデルにもMT仕様があります。 通常、7速DCTを採用しているカリフォルニアですが、僅かですが6速MTモデルが生産されました。 以下の記事で記載していますが、およそ6台のMT仕様が存在するということです。かなりレアな個体ですね。
フェラーリ458をMT仕様にコンバージョン(載せ替え)する方法
メーカーが公式にMT設定していないモデルを、個人もしくはカスタムショップなどが独自にMTへ載せ替えをすることがあります。 アメリカのテキサス州サンアントニオにあるショップ、ヨーロピアンオートグループ(European Auto Group)が2019年6月に動画を公開しており、 458のMTコンバージョンをすると発表していました。F430の6速MTを流用するとのこと。
顧客への製作開始は2020年1月予定とされていましたが、現在でも新しい情報はなく、何かしらの理由でストップしてしまったのかもしれません。
また、ほかに458をMT仕様にコンバージョンしているショップがないか確認しましたが、情報は見つかりませんでした。
458自体がマニュアルトランスミッションを搭載することをそもそも想定しておらず、そういったモデルの場合、トランスミッションを設置するスペースなどの問題から、実現するにはハードルが高いようですね。
F430スクーデリアのMTコンバージョン
F430の限定バージョンであるF430スクーデリアですが、公式にはMT仕様は存在しません。しかし、上で紹介したヨーロピアンオートグループにて、MTコンバージョンを成功させています。 通常モデルのF430にはMT仕様があるため、458よりはハードルが低いのでしょう。
いまのうちにMT車を楽しんでおきたい
多くのスーパーカーがDCTなどのセミATのみに移行している現在ですが、それでもMT仕様を求める顧客は多い、ということですね。 今後EV化が進む中でMTはおろか、エンジンさえもなくなってしまう流れです。MTのクルマが手に入るうちに楽しんでおきたいと感じています。