この記事では電気自動車(EV)の自動車税、重量税、環境性能割について解説しています。
税金の計算方法、エコカー減税・グリーン化特例についてなど詳しく解説しています。
また、税金・維持費の計算シミュレーターを作成しました。月間・年間にかかる税金・維持費のシミュレーションが可能です。
・電気自動車の税金はいくらかかる?
・2021〜2022年度最新の情報を知りたい
・新車・中古車の税率を知りたい
・エコカー減税、グリーン化特例について知りたい
・計算ツールでシミュレーションしたい
ここではエンジンを搭載しない電気自動車(EV)の税金を解説しています。燃料電池自動車(FCV)も同じ課税率です。
条件は2021~2022年度最新版で解説しています。
自動車税
自動車税(種別割)とは
自動車の所有者に対して課税される財産税です。
納税義務者(納める人)
毎年4月1日(午前0時)現在の所有者に課税され、その年度の税金を一括で支払います。
自動車を購入した年度については月割りでの課税です。
納める額
2019年10月1日から新税率
2019年10月1日以降に新車新規登録をした車両は新制度の税率が適用されます。
新車新規登録をした年月がそれ以前の車両は引き続き、引き下げ前の税率が適用されます。
中古車を購入した場合
例えば2021年に中古車を購入した場合でも、その車が初めて新車として登録された年度が2019年10月1日以前であれば、以前の税率が適用されます。
車をいつ買ったかではなく、その車がいつ新車登録されたかが基準です。
2019年10月1日以前:29,500円
初年度
自動車税を購入した年度は月割りで課税されます。
計算方法は以下の通りです。
年税額×登録した翌月から3月までの月数÷12
なお、100円未満は切り捨てされます。
4月が年度の始まりなので、3月に購入した際はその年度は課税されません。
月割り額は以下の通りです。
登録月 | 2019年10月1日以降 | 2019年10月1日以前 |
4月 | 22,900円 | 27,000円 |
5月 | 20,800円 | 24,500円 |
6月 | 18,700円 | 22,100円 |
7月 | 16,600円 | 19,600円 |
8月 | 14,500円 | 17,200円 |
9月 | 12,500円 | 14,700円 |
10月 | 10,400円 | 12,200円 |
11月 | 8,300円 | 9,800円 |
12月 | 6,200円 | 7,300円 |
1月 | 4,100円 | 4,900円 |
2月 | 2,000円 | 2,400円 |
3月 | 0円 | 0円 |
翌年度
グリーン化特例(2021年4月1日〜2023年3月31日)
電気自動車を新車で購入した場合、翌年度分の自動車税が75%軽減されます。
中古車を購入した場合、軽減はありません。
2019年10月1日以降:25,000円
2019年10月1日以前:29,500円
自動車税の重課について
新車新規登録から13年経過した車両は概ね15%重課されますが、電気自動車の場合、重課はありません。
それ以降の年度
グリーン化特例により自動車税が75%軽減されるのは新車購入の翌年度のみで、それ以降の年度は以下の課税額となっています。
2019年10月1日以降:25,000円
2019年10月1日以前:29,500円
軽自動車税
軽自動車の場合ですが、以下の点で普通車との違いがあります。
2015年4月1日から新税率
2015年4月1日以前:7,200円
新税率の適用年月、金額が普通車とは異なります。
普通車の場合、新税率では金額が引き下げられていますが、軽自動車の場合引き上げられています。
初年度
普通車では初年度は月割りで課税されますが、軽自動車の場合、初年度の課税はありません。新車・中古車どちらも0円です。
翌年度
普通車と同じくグリーン化特例(2021年4月1日~2023年3月31日)により、75%軽減されます。
中古車の場合、軽減はありません。
2015年4月1日以降:10,800円
2015年4月1日以前:7,200円
自動車税の重課について
普通車と同じく電気自動車の場合、重課はありません。
それ以降の年度
普通車と同じくグリーン化特例により自動車税が75%軽減されるのは新車購入の翌年度のみで、それ以降の年度は以下の課税額です。
2015年4月1日以降:10,800円
2015年4月1日以前:7,200円
自動車重量税
車の重さに応じて課税される自動車重量税ですが、課税タイミングは新規登録時・車検時です。車検の有効期限分をまとめて支払います。
納める額
自動車重量税にはエコカー減税があり、エコカーとそれ以外で税額が異なります。
また、エコカー以外の場合、13年経過と18年経過で重課されます。
新車購入時
電気自動車の場合エコカー減税が適用され、新車新規登録(3年)と初回継続検査(2年)が免税となります。軽自動車も同じです。
新車新規登録(3年)と初回継続検査(2年)の計5年間
それ以降の車検時
電気自動車の場合、2回目以降の継続検査では「本則税率」という税率が適用されます。
自動車重量税は新車新規登録から13年経過、18年経過で重課されますが、電気自動車の場合、重課はありません。
電気自動車を中古で購入した場合も、新車登録時から数えて2回目以降の継続検査では「本則税率」が適用されます。
以下、2年ごとの課税額です。
車両重量 | 本則税率(2年) |
軽自動車 | 5,000円 |
0.5トン以下 | 5,000円 |
〜1トン | 10,000円 |
〜1.5トン | 15,000円 |
〜2トン | 20,000円 |
〜2.5トン | 25,000円 |
〜3トン | 30,000円 |
環境性能割
以前の自動車取得税は廃止され、環境性能割が導入されました。
自動車の取得価額に対してかかる税金で、税率は燃費性能などに応じて決まります。
納める額
環境性能割ですが、電気自動車の場合、非課税です。
新車・中古車問わず課税される環境性能割ですが、電気自動車の場合どちらも非課税です。
また軽自動車も新車・中古車どちらも非課税です。
中古車:0円
地域によって独自の軽減もあり
例えば愛知県では電気自動車・PHEVの自動車税種別割を新車新規登録時の月割り分と翌年度から5年間分を全額免除といった独自の軽減措置を実施しています。
地域によって軽減措置をしている場合があり、それぞれの県のホームページなどで実施内容・条件の確認ができます。
計算シミュレーター
計算シミュレーターではここまで解説した自動車税・重量税・環境性能割の計算シミュレーションができます。
タイプからEV・FCVを選択し、新車・中古車、購入年月、車両重量などを選択して結果を確認できます。
また、計算シミュレーターでは併せて自賠責保険の計算、月間・年間の維持費を計算できます。
以下の画面もしくはリンクから試してみてください。
クルマの税金・維持費シミュレーター
車・バイクの税金・維持費シミュレーターです。
車両年式・排気量・エコカー区分などから「自動車税」「重量税」「環境性能割」「自賠責保険」の金額を算出します。
また、「ローン」「駐車場代」「ガソリン代」「自動車保険料」「車検費用」と「税金」から、月間・年間の維持費を算出します。
2021〜2022年度最新の課税率をもとに作成しています。
税金を計算
「自動車税」「重量税」「環境性能割」「自賠責保険」の金額を算出します。
条件は全て指定してください。
状態 | |
購入年月 | 年 月 |
車両年式 | 年 月 |
タイプ | |
エンジン | |
車両重量 | |
2030年度燃費基準 | |
課税標準額 | 万円 |
計算結果:課税額
自動車税 | 重量税 | |
---|---|---|
a | - 円 | - 円 |
b | - 円 | - 円 |
c | - 円 | - 円 |
d | - 円 | - 円 |
e | - 円 | - 円 |
環境性能割 | - 円 |
自賠責保険(1ヶ月あたり) | - 円 |
毎月・毎年の維持費
指定期間に対する月間・年間の維持費を算出します。
上記結果の「自動車税」「重量税」「自賠責保険」を含みます。
環境性能割は含みません。
ローン (月間) | 円 |
駐車場 (月間) | 円 |
ガソリン代 (月間) | 円 |
自動車保険料 (月間) | 円 |
車検費用 (指定期間での費用) | 円 |
指定期間 |
計算結果:維持費
月間 | - 円 |
年間 | - 円 |
期間合計 | - 円 |
・実際の課税額と差が出る場合があるので、結果は目安としてください。
・自賠責保険は3年加入時の保険料を1か月あたりにしています。
・重量税は車検ごとの支払いですが、年で割った金額表記をしています。
・環境性能割の課税率など、2022年度以降の課税率を先取りしています。
その他、詳細については解説記事を作成中です。