この記事ではクルマ買い替え時期の平均年数、そして自動車の平均使用年数(クルマの寿命)について統計データをもとに解説しています。
クルマを買い替えるまでの年数は平均7.1年ですが、クルマ自体が使用される年数(クルマの寿命)は平均13.84年といった統計データが出ています。
クルマの買い替え時期の平均は7.1年
一般社団法人日本自動車工業会(2021年度乗用車市場動向調査)によると、自動車の前保有車の保有期間は平均7.1年といった統計データが出ています。
新車を購入した場合の平均保有期間は7.8年に対し、中古車を購入した場合は平均5.9年と、約2年間の差があります。また、新車を購入した場合において、10年以上乗り換えない人が31%もいることが分かっています。
2021年 | 平均年数 | 〜1年 | 〜3年 | 〜5年 | 〜7年 | 〜10年 | 10年超 |
全体 | 7.1年 | 1% | 10% | 19% | 18% | 28% | 24% |
新車購入時 | 7.8年 | 1% | 8% | 14% | 15% | 32% | 31% |
中古車購入時 | 5.9年 | 3% | 15% | 27% | 23% | 22% | 11% |
また、以下では2013年から2021年までの推移を表しています。買い替え時期の平均年数は2013年から徐々にですが、長くなっていることが分かります。
新車購入時の保有期間:平均7.8年
中古車購入時の保有期間:平均5.9年
全体:11%
新車購入時:9%
中古車購入時:18%
全体:48%
新車購入時:38%
中古車購入時:68%
全体:24%
新車購入時:31%
中古車購入時:11%
さすがに3年以内に乗り換える人の割合は新車・中古車ともに少ないですね。その後、7年以内になると中古車購入時では約7割が乗り換えしています。
https://www.jama.or.jp/release/docs/release/2022/20220420_2021PassengerCars.pdf
買い替え予定のクルマ(エンジンタイプ)
同じく2021年度乗用車市場動向調査によると、次に買い替え予定のクルマについては、ハイブリッド車や電気自動車など、「次世代エンジン」を予定している人が2021年において、48%の割合です。これは2015年の34%から14%も上昇しています。
ガソリン | ディーゼル | ハイブリッド | PHEV | EV(電気自動車) | 燃料電池 | その他 | |
2015年 | 63% | 3% | 31% | 1% | 2% | 0% | 0% |
2017年 | 62% | 2% | 30% | 2% | 4% | 0% | 0% |
2019年 | 59% | 3% | 33% | 2% | 3% | 0% | 0% |
2021年 | 48% | 3% | 37% | 2% | 9% | 0% | 1% |
とはいえガソリンエンジンはまだまだ主流で、全体の48%を占めています。
また「次世代エンジン」とは言っても、内訳を見ると一番多いのは37%のハイブリッドで、電気自動車は9%に留まっています。
最近では各メーカー電気自動車製造へとシフトしていますが、それでも約半数がガソリンエンジン車への買い換えを予定しているということですね。
電気自動車への乗り換えは、”次の次”くらいでいいかなと思う人もある程度いるのではないでしょうか。
クルマ買い替えの理由は様々だと思いますが、ガソリン価格高騰を受け、ハイブリッド車や電気自動車に乗り換える人も多いかと思います。
https://www.jama.or.jp/release/docs/release/2022/20220420_2021PassengerCars.pdf
クルマの平均使用年数は約14年
ここでは1台の車が平均して何年間使用されるのかといった「平均使用年数」統計データを紹介します。
1台の車の寿命、と考えることもできます。(ただし後述しますが、クルマの実際の寿命はもっと長い)
クルマを買い替えるまでの年数は平均7.1年(新車購入時は7.8年)でしたが、クルマ自体が使用される年数(クルマの寿命)は平均13.84年といった統計データが出ています。
2022年3月末において、軽自動車を除く乗用車の平均使用年数は13.84年です。平均使用年数は10年前と比べ、1.68倍伸びています。
「平均使用年数」は一般財団法人自動車検査登録情報協会が発表するデータです。初度登録年度ごとに1年前の保有台数と比較し、減少した車両を1年間に抹消された車両とみなして、国内で新規登録されてから抹消登録するまでの平均年数を算出しています。軽自動車は除きます。新規登録には「一時抹消」も含まれており、再度クルマが登録されることもあり、完全にクルマが”スクラップ”されるまでの期間とは多少異なります。とはいえ、非常に参考となるデータですね。
冒頭で紹介したクルマの買い替え時期の平均は7.1年(新車購入時は7.8年)だったので、1台を新車で購入し、廃車までずっと乗り続ける人はまず少ないといったところでしょうね。
https://www.airia.or.jp/publish/file/r5c6pv0000010qs2-att/03_shiyounensuu.pdf
実際のクルマの寿命はもっと長い
統計データの期間などに違いはありますが、クルマの乗り換えまでの期間は7.8年(新車購入時)なのに対して、1台のクルマの平均使用年数は約14年となっています。
とはいえ、特に信頼性の高い国産車であれば14年は余裕で使用でき、それ以上の寿命はあるはずです。
ただし実際のところはクルマの年数が経過し増えていくメンテナンス費用と、乗り換え時のメリットを考慮すると、1台のクルマを乗り潰す人が多くないことも分かります。
乗り換えるメリット・理由は多くあり、例として以下のような感じです。
・3年、もしくは5年で新車保証が切れるから
・リセールがいいうちに下取りに出したい
・燃費のいい車に乗り換えたい(ハイブリッド・EV)
・安全性能の高い、最新の車に乗り換えたい
・自動車税が値上がりする
・故障が起きた
・メンテナンス費用が増えてきた
基本的に1台の車を乗り続けた方がトータルではお得だとは思いますが、故障しやすい輸入車モデルだったり、リセールがいい車で価値が下がる前に売却したい、燃費のいい車に乗り換えなど、早めの乗り換えが適している場合もあるので一概には言えないところですね。
私はずっとイタリアの輸入車を乗ってきましたが、早めの乗り換え理由としては故障のリスク回避です。保証期間が切れる前に乗り換えをして、気持ち的にも安心感を求めますね。
あとは早めの売却なのでリセールもよく、そして新型モデルに乗り換えたい気持ちというのもあります。
最近だとガソリン価格高騰もあって、ハイブリッド・EV車に乗り換えたいといった場合もあると思います。乗り換えで費用的に得をしたいという場合であれば、メンテナンス費用や自動車税、ローン金利、クルマの買取金額など総合的にシミュレーションするしかないと思います。
統計データから、最適な買い換えタイミングは・・・
統計データから言えば、新車購入時であれば8年程度、中古車購入時であれば6年程度が乗り換えの目安になります。
また、クルマの平均使用年数は約14年なので、新車から乗り潰そうと思えば14年、メンテナンスによってはそれ以上も可能ということになります。
・新車、延長保証が切れるタイミングで乗り換える
・燃費のいいクルマに乗り換える
・リセールのいいうちに売却する
色々選択肢はありますが、私はいつも2年くらいで乗り換えてしまっています・・・
・今後のメンテナンス費用がどれくらいかかるか
・車検タイミングでいくらかかるか
・燃費は買い替え予定のクルマと比べてどれくらい差があるか
・今の車のリセールはどれくらいか
・安全性の高い車に乗り換えたい
・単純に乗り換えたい魅力的なクルマがある
こういったところで判断していけばいいと思います。クルマは人生で数台しか乗れないので、思い切って乗り換えも全然アリじゃないかと思います。