自動車のパフォーマンスを測る数値として「0-100km/h加速」があります。市販車については以下の記事にてランキングを公開していますが、ここでは市販車ではない、学生チームが製作する電動レースカーにて達成した、世界最速の0-100km/h加速について動画と併せて紹介します。
世界最速は0.956秒!
ギネス世界記録に認定された世界最速の0-100km/h加速は0.956秒です。これは2023年9月1日に認定された最新の記録で、場所はスイス、「AMZ RACING」によって達成されました。
以前の記録は、2022年9月23日にシュトゥットガルト大学・グリーンチームによって達成された1.461秒なので、今回はそれを大きく上回る結果となっています。
今回の記録を樹立したのはチューリッヒ工科大学とスイスのルツェルン応用科学大学の学生チームです。学生はすべてアカデミックモータースポーツクラブチューリッヒ(AMZ)の一員であり、「Mythen」と呼ばれる手作りの電動レースカーにて0-100km/h加速0.956秒を達成しました。
電動レースカー「Mythen」の各ホイールには独自のモーターがあり、総システム出力は243kW(330PS)を発揮します。ボディにはカーボンとアルミニウムハニカムを使用しており、車重はわずか140kgです。ギネス挑戦には軽量な女性ドライバーが乗車し、総重量はおよそ180kgとのことです。
最高出力330PSと聞くと最近のスーパーカーには遥かに及ばないパワーですが、140kgという車重を考えるといかなるハイパーカー、ハイパーEVにも及ばないパワーウェイトレシオなのです。(「Mythen」のパワーウェイトレシオは0.54)
例えばリマックのハイパーEV「ネヴェーラ」の総システム出力はなんと1,914PSを発揮しますが、車重は2,150kgでパワーウェイトレシオは0.89です。「ネヴェーラ」の0-100km/h加速は1.81秒と市販車としてはトップレベルですが、「Mythen」には及ばない数値となっています。
0-100km/h世界最速・0.956秒を樹立する動画
以下では実際に「Mythen」が、0-100km/h加速にて0.956秒を達成する動画を紹介しています。
なお、ゼロから時速100キロまでに要する距離はわずか12.3メートルとのことです。